知人宅が家庭崩壊した話 ①
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知人に、頭は悪いが真面目に働く男がいた。
給料が安いので一日中働き、
酒も飲まずに遅く結婚して作った家族をやしなっていた。
勤務態度は真面目だったが、
社長や同僚への悪口を影でコソコソ話すので嫌われていたのは間違いない。
入り婿だった彼は家庭でも義理の親に煙たがられ、
二人いた娘にも好かれてはいなかった。
上の娘も仕事を始め、
これで一安心と言っていた矢先に不幸が起こる。
上の娘が妊娠した。
相手は同僚だったが、
それが発覚したさいには仕事を辞めて無職になっていた。
しかも、娘ら金を無銭して暮らしていたという・・・。
知人は結婚に反対したが、
娘は彼と結婚しなければ生きていけないと泣き叫んだ。
義理の親も娘をかばい、
立場の弱い知人は嫌々ながら了承した。
金が無いので結婚式は出来ない。
籍を入れると彼は知人宅に転がり込んだ。
無職の婿は、すぐに仕事を見つけると約束していたが、
不況のおりだけに仕事はなかなか決まらなかった。
そもそも頭も良くなく、
どこぞのチンピラといった風体。
あとで分かったことだが、
ジャンパー姿で出かけるとパチンコへ行っていたらしい。
ある日、疲れて帰ってきたと知人に彼が言った。
「お父さん、オロナミンCが安いですよ。」
要はオロナミンCをねだっているのだ。
知人は暗たんたる気持ちになったという・・・。
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