昔、飛び降り自殺の現場を見つけたことがあったのさ。その①

昔、飛び降り自殺の現場を見つけたことがあったのさ。

もう30年くらい前の話。

私は東京で新聞配達のバイトをしていた時期がありました。

その日は寝坊しちまって、いつもより遅い開始時間だったんだよね・・・

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新聞配達には決められた時間までに配達する決まりの「早いれ」のお宅が何軒かあり、

特に早いお宅がある古い公団住宅に向かったのです。

そこへ到着した新聞配達は、今日は私が最初だったらしく、どこにも新聞が配達されてませんでした。

こういう公団の常で、エレベーターで枚数分運んで各階に置き、上の階から順に配るのですよ。

最上階へ着き、その端から反対側の非常階段へ・・・

何回か同じ行程を繰り返したとき、目に飛びこんできた物がありました！

ハンドバッグ！

思わずラッキーーーーーーーーー！

なんて思っちゃいました。

貧乏だったんで、ネコババするき満々だったに違いありませぬ。

まあ、寝ぼけていたんで、頭が回転していなかったのでしょう。

たぶん・・・

とりあえずバッグの中身を見てみると、

財布などの類はなく、中には便箋が一枚入ってました。

でも、何も書いてありません。

薄暗いなか良く見ると、

女物の履物が、非常階段の踊り場に揃えて置いてあるのです・・・

あれれのれ？

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